呼吸

まずはじめに現代社会では呼吸が浅い人が多いと言われています。これは、様々な要因によるものがあります。

ストレス: 日常生活の中でストレスが多いと、自然な呼吸パターンが乱れがちです。ストレス反応が活発化すると、交感神経が優位になり、浅い呼吸が引き起こされます。

座っている時間の増加: 近年、デスクワークやスマートフォンの使用など、長時間座っている時間が増えています。座っているときには、胸郭が圧迫されやすく、浅い呼吸になりがちです。

姿勢の悪化: 悪い姿勢は呼吸にも影響を与えます。前かがみの姿勢や猫背などは、肋骨の可動域を制限し、正しい呼吸を妨げる可能性があります。

運動不足: 運動不足は肺活量の低下や呼吸筋の弱化につながります。これによって、呼吸が浅くなることがあります。

環境の影響: 汚染された空気や揮発性有機化合物（VOCs）などの環境要因も、呼吸の浅さに影響を与える可能性があります。

浅い呼吸は、身体と心の健康に悪影響を与える可能性があります。

 

呼吸は生命の根源であり、私たちが生きる上で欠かせない機能です。呼吸によって酸素を体内に取り入れ、二酸化炭素を排出することで、私たちは生存することができます。

酸素供給: 呼吸は体内に酸素を供給する主要な方法です。酸素は私たちの細胞でエネルギーを生産するために必要不可欠な役割を果たします。

代謝の調節: 呼吸は体内の代謝を調節する重要なメカニズムです。適切な呼吸パターンを保つことで、代謝活動が正常に維持されます。これは、栄養素の吸収やエネルギーの生成などの生体機能に直接影響を与えます。

ストレス緩和: 深い呼吸やリラックスした呼吸法は、ストレスや不安を軽減するのに役立ちます。適切な呼吸法を実践することで、自律神経がバランスを取りやすくなり、心身のリラックスを促進します。

健康への影響: 正しい呼吸法は、循環系、消化系、神経系などの様々な身体系統に良い影響を与えます。適切な酸素供給は、心臓や肺などの重要な臓器の健康を維持し、免疫機能を向上させることができます。

集中力とエネルギー: 正しい呼吸法を習慣化することで、集中力やエネルギーレベルを向上させることができます。酸素は脳の機能に必要不可欠なため、適切な酸素供給を確保することで、思考力や判断力が向上し、疲労を軽減することができます。

呼吸は、私たちの身体と心の健康に直接影響を与える重要な要素です。

 

呼吸は自律神経を整える上で非常に重要な役割を果たします。自律神経は、身体の自動的な機能を制御し、ストレス反応やリラックス反応などを調節します。主に交感神経と副交感神経の二つの部分から成り立っています。

副交感神経が活性化し、身体がリラックス状態に入ると、心拍数や血圧が下がり、ストレスホルモンの分泌が抑制されます。また、副交感神経の活性化は消化機能の促進や免疫機能の強化にもつながります。

一方で、浅い呼吸や急速な呼吸は交感神経を優位にし、身体を緊張状態に誘導します。これによって、ストレス反応が増大し、身体や心の健康に悪影響を与える可能性があります。

したがって、深い呼吸やリラックスした状態になることで、自律神経のバランスを整えることができます。これには、常に意識して呼吸を整えることで、心身の健康とバランスを保つのに役立ちます。

ご自身で呼吸法を行う、または整体を受けても自律神経に働きかけることができます。